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奄美大島の図書館から、Schooで繋がる学びの連鎖。生徒たちに学習の新たな発見を提供したい。【Schoo受講生の学びストーリー】

「人生100年時代」を迎える中で、スキルアップや新しいことへの挑戦を通して人生を豊かにするための、大人の「学び直し」が重要になってきています。

今回お話を伺った森さんは、鹿児島県奄美市の高校で図書館司書をされています。偶発的な情報の入手機会が少ない、本を購入するハードルが高いといった離島ならではの事情があるなか、学校図書館が担う役割は決して小さくありません。森さんは2022年に「Schoo」での学びを始めてからデザインなど幅広く学び、図書館や本になじみがない生徒に利用を促すための広報活動や、学校授業のサポートに活用しています。

Schooを活用することで自身の学びが増えただけでなく、生徒にまで学びの連鎖が広がっていると語る森さん。具体的にどんな活用をされているか、お話を聞いてきました。

*森さんプロフィール*
・鹿児島県奄美市出身。大学卒業後、中学生時代からの夢だった図書館司書となり県内に勤務。2021年の転勤で、地元の高校の図書館に配属された。
・2022年に偶然知った「Schoo」で学び始め、図書館の充実や生徒の学習支援に活かしている。
・アルバイト以外は図書館でしか働いたことがない、というほどの本好き。


Schooはまるでオンライン図書館。離島での「学び直し」に最適だった。

——Schooを利用するようになったきっかけを教えてください。

転勤を機に奄美市の公式LINEに登録したら、たまたま「Schoo」の情報が流れてきたんです(※1)。そこに、いろんな授業が受けられると書いてあったので、好奇心からWebサイトを覗いてみたのがきっかけでした。

※1 2021令和3年5月18日に奄美市と株式会社Schooとが締結した「奄美大島での地方創生推進の包括的パートナーシップ協定」に基づく取り組みとして、市民向けにオンライン学習サービス「Schoo」のアカウントが無料で配布された。

Schooはデザインがオシャレだし、画面にずらりと並ぶ幅広い分野の講座に好奇心をとても刺激されて、図書館司書をしている私にとってまるでオンラインの図書館にいるような感覚でした。「これはどんなことを解説しているんだろう」「こんなテーマを突き詰めている人がいるんだ」という出会いがおもしろくて、すぐに受講を決めました。

——森さんは社会人になってからこれまでに「学び直し」をした経験はありましたか?

鹿児島市内に勤務していた頃は、オフラインでの「学び直し」をしていました。休日になると、講演会や勉強会、展覧会、趣味であるお茶のサークルなどに足を運んでいました。

でも奄美から鹿児島市内は遠いですし、離島なので講演会や展覧会が開かれることなんてほとんどありません。リモートで参加したいと申し出ても、配信ができないからと断られてしょんぼり…なんてことも。オンライン学習サービスの存在も知らなくて、地元奄美市に転勤になってからは、新しい情報に触れる機会がガクッと減っていました。そのようなタイミングだったこともあり、Schooとの出会いはありがたかったです。

Schoo自体を活かした新しい学習サポートも可能に。学校の図書館から学びの連鎖がはじまった。

——普段、Schooはどのように受講されていますか。

今は市内の高校の図書館に勤めていて、図書館に関わる管理を自分一人で行っているのですが、館内の展示や装飾など手を動かす作業をしながらSchooの授業を流すことが多いです。興味があるデザインやメディアリテラシーに関する授業をよく受けていますね。「高校生直木賞(※2)」をきっかけに知ったグラフィックレコーディング(以下、グラレコ)の授業を発見したときは、食いつくようにずっと見ていました(笑)。

※2 直近一年間の直木賞候補作について、全国の高校生たちが集まり議論を戦わせて「今年の1作」を選ぶ試み。熱い議論の様子をグラレコで記録している。

特におもしろいなと思った授業は、オンライン学習に加えて、動画内で紹介される本を読むことで学びを深め、授業内容を頭の中に定着させています。授業で紹介されている本は、図書館で選書するときの参考にもしていますよ。

こんなふうに、Schooの授業を通して離島にいながらたくさんの情報に触れることができ、日々触発されています。オンラインって離島と相性がいいと思うんですよ。若い人にとっては自分の成長の刺激になるし、お年寄りの方は移動の必要なく脳のトレーニングになるんじゃないでしょうか。

——奄美大島のような離島にとって、図書館の果たす役割は大きいのではないでしょうか?

奄美には本屋が2軒しかありません。出会える本の数に限りがありますし、本を買うハードルも高いと感じています。そうすると、偶発的に入ってくる情報も少ないんですよ。町を歩いてもチラシやポスターを見かけないとか、映画館がないとか。私自身も振り返ると、奄美に住んでいた高校生の頃まで、知っていることは限られていたかもしれません。

だからこそ、図書館をどんどん活用してほしいんです。図書館同士で本を貸し借りできる「相互貸借」というシステムがあるので、奄美にいながら県内の図書館にある本はどれも借りられますし、求める本や情報があればかわりに司書が探してくれる「レファレンス」という役割もあります。

このレファレンスも、ただ目的の本を探して渡すだけではありません。例えば「この言葉を島口(奄美語)でなんというのか知りたい」という生徒がいたら、奄美語の辞典だけでなく「この本と組み合わせて調べるとわかりやすいよ」と、学び方そのものの支援も行うのが図書館の使命です。

この間、目的の本がなかった生徒に「Schoo」の授業の映像を見せたことがありました。動画という、新たなレファレンスの幅が広がったんです。また「人間力が学べる映画」シリーズで取り上げられた映画を生徒と一緒に見て、感想会を開いたら大盛り上がりしたこともありました。「Schoo」を見て学び、生徒にシェアしたら新しい発見や学びがあり…と、学びが連鎖しています。

学びのおかげで図書館だよりのクオリティが向上!図書館の利用促進のために試行錯誤を繰り返していきたい。

——ご自身のお仕事上の課題についても Schooを活かされていますか?

先ほどの相互貸借やレファレンスといった機能は図書館の大事な役割ですが、その前段階として、生徒に図書館を知ってもらう、利用してもらう、そして本を好きになってもらうための広報が必要だなと感じています。

広報のひとつとして図書館だよりを発行しているのですが、残念ながら読まない子は読まないらしくて(苦笑)。そこでSchooのデザインの授業で習ったことを活かして、余白の取り方を工夫したり、キャッチーな見出しを意識するようになりました。
最近の生徒はスライドや動画を使う説明の方が伝わりやすいので、「パワポ芸人」シリーズはすごく楽しい上に役立っていますね。オリエンテーション(※3)で使用するスライドに、線で文字を囲む箇所を増やして読みやすくしたり、動くパワポ(アニメーション)もちょっと使ってみたりしました。

※3 図書館のサービスや施設、整理の方法、利用の仕方などを紹介して、図書館に親しんでもらうための活動。

△森さんが作成した「図書館だより」

もともと絵を描くのが好きなので、Schooで学んだコツを踏まえてイラストを掲載してみるなど、日々図書館だよりの研究中です。今後はグラレコの要約力とイラストの腕を上げて、さらに目を引くものになるよう進化させていきたいです。

学んだことのおかげで、自分が提供できるもののクオリティが上がったと実感できている一方、生徒からの反応はまだあまりなくて(苦笑)。でも、「いい感じじゃない私!」って自分を褒めながら、これからもパワーアップしていきたいです。

——最後に、今後学びたいスキルや、お仕事での目標はありますか?

本を管理するだけの図書館は一昔前のこと。レファレンスが主として活用されている図書館こそが、私の理想とする「開かれた図書館」です。そのためにSchooで学んだことを活かして、もっともっと広報に力を入れていきたいです。

色々なことに興味があるタイプなので、これからもSchooというオンライン図書館を活用して、幅広くたくさんの授業を見て学んでいきたいです。学んだことは、いつかどこかできっと役に立つと思っています。


理想とする「開かれた図書館」を実現するために、学ぶことで目の前のお仕事を少しずつアップデートしてこられた森さん。

知識を求める生徒さんにSchooの授業をリファレンスしておられるお仕事ぶりは、まるで、どこからでも訪れることができるSchooという「オンライン図書館」の司書のようです。

図書館を起点とした学びが学校全体に広がっていく様子が、とても素敵ですね。

<参考記事>

▼過去の「Schoo受講生の学びストーリー」

▼Schoo講師の学びストーリー

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■株式会社Schooについて

MISSION:世の中から卒業をなくす
VISION:インターネット学習で人類を変革する

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