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2024年は何を学ぶ?2023年のSchoo人気授業ランキングと社会人学習の傾向

スクーは2023年12月15日(金)、社会人向けオンライン学習サービス「Schoo」の受講データの調査分析結果をもとに、「リスキリングの傾向まとめ〜2023年の社会人学習の変化〜」及び「2023年の人気授業ランキング」を発表しました。

今回はその内容にもとづき、人気授業を制作したデイレクターへのインタビューや、2024年の社会人学習のトレンド予測をお届けします。


2023年、社会人の学びを取り巻く出来事を振り返る。

1年間の世相を表す漢字として全国からの応募で選ばれる「今年の漢字」。2023年は「税」と発表され、物価高が生活に影響を及ぼす中で、賃金の引き上げは多くの人にとって最も関心の高いテーマの一つだったことが伺えます。

そんな2023年、6月下旬に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2023」(骨太の方針)において、構造的賃上げの実現に向けた「人への投資」強化が宣言され、昨年に続きリスキリングに対する機運は高まりました。

また、賛否両論合わせて大きな話題となったChatGPTをはじめとする生成AIの台頭や、アフターコロナへの転換の中で多くの業界が人手不足に直面したこと、10代・20代に端を発した「タイパ志向」の他世代への広がりなどから、AI活用やDX推進に対する社会的な関心も集まりました。

社会人学習のニーズが増え続けるのに伴って、Schooの会員数も約80万人(2022年12月末時点)から約100万人(2023年12月15日時点)へと増え、多くのユーザーの皆様の学びの後押しをさせていただきました。

2023年、みんなは何を学んでいた?Schoo人気授業ランキング TOP10を発表!

現在8,000本を超える学習コンテンツを制作・提供しているSchoo。その中で、今年特に多くのユーザーさんが学んだ授業は何だったのでしょうか? 2023年1月から11月末の間で最も人気が高かった授業を、「個人での受講」と「法人研修での受講」に分けて調査しました。

■Schoo人気授業ランキング2023(個人向け/法人向け)

2023年の人気授業ランキング、個人受講の人気第1位は「仕事を『短くやる』5つの習慣」、法人の研修受講の人気第1位は「ビッグデータ 基礎理解と企業の活用事例」となりました。

個人受講のランキングを見ると、3位〜5位は「AI」をテーマにした授業が占めています。注目はやはり、今年4月から放送開始したお昼の大人気シリーズ「その作業はAIにやらせてみよう」。得た学びを午後からの業務に早速活かせるようなAIの活用方法を、お昼休みにサクッと学べるのが特徴です。

個人向け人気第1位に輝いた「仕事を『短くやる』5つの習慣」は、トヨタ自動車やアクセンチュアで活躍された経験のある戦略コンサルタントの山本大平先生に、業務効率化術を教えていただく授業です。「仕事の時間は短くしたいけど、どうしたら良いか分からない」そんな悩みにカジュアルにお答えしています。

法人の研修受講では、コミュニケーション術やマネジメントなど組織開発系の人気が根強い一方、今年の新しい傾向としてAI活用の研修需要が高まりました。ビッグデータ分析に関する授業が人気第1位になったことも、AI人気に関連していると思われます。

2021年〜2023年の、社会人の学びの変化

2023年に人気が高かったのは、「AI」「DX」「時短」「コミュニケーション」などをテーマにした授業でした。ここでは少し過去に遡って、2021年から2023年までの各年の人気授業TOP10を学習テーマで比較してみましょう。

■人気授業TOP10を学習テーマで比較(全体)

各年の人気授業TOP10を学習テーマで比較すると、人気上位を占める学習テーマは年々変化していることが分かります。

今年の大きな特徴として、昨年人気上位を占めていた「コミュニケーション術」をテーマとした授業に代わり、2023年は「PCスキル」をテーマとする授業が多くなっています。また「AI」を学習テーマとする授業が初めてTOP10にランクインしており、「PCスキル、AI、コミュニケーション」の3大テーマが仕事及び社会人学習の関心事項であることが見て取れます。

「PCスキル」の授業とは、「ピボットテーブルの概要」や「Excel マクロ/VBA入門1 マクロの仕組み」など、効率的なデータ収集・分析のためのExcel活用術の授業です。ChatGPTをはじめとする生成AIの台頭や人手不足によるDXニーズの高まりを受け、「AIやデジタルを活用するために、まずは基本になるPCスキルを見直したい」というニーズが大きかったと思われます。

2023年ヒット授業の制作ディレクターに聞く!誕生の裏側

「2023年 Schoo人気授業ランキング」で上位にランクインした2つの授業の制作ディレクターに、それぞれの授業が生まれた背景やSchooならではの学びポイント、今後の授業予定について聞きました。

ーーこの授業(コース)を制作することになった背景を教えてください。

2022年の10月頃からMidjourneyやChatGPTなどの生成AIツールが次々とリリースされ、日本でも今年の初め頃から徐々に話題になり始めました。
Schooではちょうど「昼スクー」というお昼の生放送を始めたところだったので、お昼休みに休憩がてらAIに触れて、得た学びを午後からの業務に活かしてもらえたらいいなと思い、このシリーズを始めました。

ーー個人学習にも法人研修にも人気の高い「AI」。Schooならではの授業の工夫やこだわりはありますか?

学んだことは業務に活かしてこそ意味があると思うので、ChatGPTの機能紹介ではなく、「生成AIを使ってどんな業務をラクにできるのか」が伝わるように授業を作りました。
生成AIは触れば触るほど活用イメージが湧いてくると僕自身が授業を作りながら体感したので、皆さんにも生成AIを触ってもらうきっかけになるように、具体的な業務場面を想定したハンズオン(デモ)を多く取り入れています。
先日、実際にこの授業を法人研修にご利用いただいた企業様にヒアリングしたのですが、「Excelの業務は授業で学んだことを活かしてほぼChatGPTで自動化しています」とお話いただきました。授業内容をすぐに業務に活かしていただいたことがとても嬉しかったです。

ーー2024年、Schooで「AI」の授業をするならどんな授業にしたいですか?

今後もAIの学習人気は継続すると思います。生成AIの事例が多くのコンテンツで発信され、「これは使える」「これは使えない」という勘所をすでに多くの学習者が認識するようになってきています。「本当に」実務で活きる活用事例を届けることが必須だと思います。
もう1つ感じているのが、AIの用途の多様化です。2023年は「個人で使う生成AI」がトレンドでしたが、来年以降は「生成AIの社内導入」「AIとITツールの連携」「研究機関における生成AI活用」など幅広い用途がトレンドになってくると思います。
この2点を踏まえて、誰のどんな悩みを解消する授業に仕立てていくべきか、向き合っていきたいです。


ーーこの授業を制作することになった背景を教えてください。

最近の働き方への考えとして、一昔前の「残業すること=一生懸命働いている」というような風潮から、「業務時間内でどれだけの成果を出せるか」が重要視されるようになってきました。
会社からも業務効率化を求められる中で、「仕事の時間は短くしなくてはいけない。でも仕事量は変わらない…」「時短はしたいけれど、どうして良いか分からない」という悩みをSNSなどで目にすることがありました。
そんな方たちの気持ちを少しでも軽くできたらと思い、次の日からすぐに実践できるような「仕事を短くやるポイント」をカジュアルに紹介する授業を制作しました。

ーー個人受講人気No.1だったこの授業。受講生の皆さんからどんな反響がありましたか?

会議や人間関係など、これまでの仕事に対する固定概念を崩すことが難しくて困っている方に見ていただけたのかなと思っていて、「新しい視点が得られた」「頭を使うと時短ってできるんですね!」といったポジティブなお言葉をいただきました。
私自身もこの授業を受けて、「人にお願いできることはやってもらう」など、「仕事ってこうじゃなきゃいけないよね」という今までのイメージが覆りました。

ーー2024年、Schooで「時短術」の授業をするならどんな授業にしたいですか?

これからの時代、「業務を効率化」することは、長く働いている方にも社会人になりたての方にも必須のスキルになると思います。
ただ、「ジョブ型」の働き方が台頭してくる中で時短だけに重きを置きすぎるのではなく、時短した上で120%の成果を出せるような、よりアグレッシブな時短術を紹介していけたらと思います。

滝川麻衣子 CCO が予測! 2024年の学習傾向と「社会人がいま、学ぶべきこと」

2024年の注目トピックとしてまず、働き方改革法案によりドライバーの労働時間に上限が課されることで物流に大きな影響が懸念される「2024年問題」があります。しかし、特に注目が集まる運送や建設業界だけでなく、それ以外の業界でも人手不足による様々な問題が散見されつつあります。組織的なDXやAIなどのツールの活用によって、業務を効率化する必要性がさらに強く意識されると思われます。

これからのビジネスパーソンには、デジタル人材になるためのデジタルスキル習得が求められ、DX人材の育成ニーズがさらに高まると予想されます。また、Chat GPTをはじめとする生成AIについては、「理解する」から「使いこなす」へと求められるスキルレベルが上がり、AIを実業務で使いこなすためのより深い学びが必要となると思われます。

スクーでは今後も、こうした時代の変化に合わせた学びの提供も強化しながら、社会人のリスキリングを支援してまいります。


■株式会社Schoo

MISSION:世の中から卒業をなくす
VISION:インターネット学習で人類を変革する


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