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すべての人が「人生のオーナーシップ」を持てる社会を作りたい|谷 唯香

兵庫県に生まれ育った谷さんは、大学生の頃から持ち前の好奇心と行動力を遺憾無く発揮し、自分の世界をどんどん広げてきました。

自ら経験し自ら決定していく積み重ねが自信と幸福感に繋がってきた経験から、「自分自身で人生のオーナーシップを持ちたい」と願う谷さん。一方で、人々の選択肢を狭める「見えないハードル」の存在にも気づいていたからこそ、そのハードルを下げる仕事に携わっていたいと話します。

Schooが掲げる「学び」を起点とした社会課題解決に共感したのはなぜか、そして自身が携わる社会人教育事業の重要性と可能性について聞きました。

谷 唯香 - 事業企画部門 事業企画・営業推進・ISユニット
2018年に大手広告会社に新卒入社。営業職として、住宅業界のクライアントに対し、広告媒体を活用した企画提案やソリューション提案に携わる。その後、Schooに入社。社会人教育事業の営業職を経て、現在は事業企画として従事。

身軽で時に無鉄砲。好奇心と行動力で世界を広げた大学生時代

私は兵庫県の一般的な家庭に生まれ育ちました。幼少期、それなりに勉強はできたものの、それが将来何に繋がるのか、世の中と学問はどう繋がってるのか、自分の選択肢を学びがどう広げてくれるのか、その方法や必要性は分からないまま過ごしていました。

大学生になると、好奇心の赴くままに狭い世界から飛び出すようになり、自分の視野を自分の手で広げられるようになりました。在学中に旅行した国は20カ国以上。2年生の頃にはアイルランドに留学もしました。アイルランドを選んだのは、候補に挙がった中で一番よく知らない国だったからです。自分のことを誰も知らない土地で、自分がどんな生活を築けるのか知りたかったのもありました。

3年生の時には就職活動の途中で1年間休学し、ベトナムとマレーシアの会社でフルタイムインターンを経験しました。当時海外事業や海外駐在に漠然と憧れがあったのですが、具体的なビジョンは何もないのが嫌で、思い切って学生のうちに経験してみようと思ったんです。今思うと、失うものも深い考えもなかったからこそ飛び込めたのかも知れません。

1年間のインターン期間では運良く海外拠点の立ち上げに携わることができ、2畳窓無しのオフィスで泥臭い仕事もたくさん経験しました。海外で働くということを身を持って経験した結果、海外で働くことよりもどんな仕事に携わるかを重視したいと思い、日本で就職することを決めました。

こうして自分が知らない世界に飛び込んで「知る」こと、そして自ら経験して得た学びによって進む道を決定していく積み重ねが、私にとっての自信や幸福感に繋がっていき、いつしか「人生のオーナーシップを持ちたい」と強く思うようになりました。いつか何かに挑戦したいと思った時に、別の何かを理由に諦めることをしたくない。だから今のうちに力をつけて、できることを増やしておきたい。そう考えた私は、とにかく早く成長できそうな環境を求めて大手広告会社に新卒入社しました。

△インターンで出会った仲間たちとの思い出

女性はキャリアより家庭を優先するもの?日常に積み重なった違和感

自分自身で人生のオーナーシップを持ちたいと考える一方で、この世界には人々の自由な意思決定を阻む「何か」があるということも感じていました。

カンボジア旅行中にいわゆるストリートチルドレンに物乞いをされた時、それ自体を不幸と捉えて自分が恵まれていると感じるのは私の勝手な視点に過ぎないけれども、自己決定をするには複数の選択肢を本人が持っていることが前提で、その選択肢は国籍や家庭環境など、自己がコントロールできない生まれ持った属性に依存するということを肌で感じました。

経済的な理由や生まれた環境による機会の不均等を是正したいという思いが強かったので、大学ではアジアの新興国の政治経済を専攻し、国際経済や開発経済、また「ボトム・オブ・ピラミッド」と言われる世界の経済的な最貧困層を市場としたビジネス開発にも興味があり、学んでいました。

ですが振り返ってみると、こうした社会に対する違和感は、日本での日常生活にも溢れていました。例えば大学では、留学に課題活動にと積極的で優秀な友人は性別関係なく居たのですが、いざ就活となると、男性は総合職、一般職に応募するのはほぼ女性、などの性別をベースにした職業選択の価値観が当時は特に当たり前のように残っていました。もし個人がどういった性別かというフィルターを通さずに、どう生きたいか、何をしたいかという考えから意思決定できたとしたら、結果は変わっていたのだろうか?もやもやが募っていきました。

「学び、新しく知る」という行為が、その人の世界を広げると信じる

私の場合は幸いにも、やりたいことを反対せず見守ってくれる家族がいて、それを実行に移せる程度の社会的・経済的自由もありました。ですが、人は置かれた環境によって選べる選択肢が変わります。世界には、生まれ持った属性によって機会が制限され、自分の努力ではどうにもできなかったり、それに慣れきってしまって自分の世界を広げようとも思わない人も多くいます。

その人たちの目の前にはきっと、「見えないハードル」があると思うんです。それを放置したまま「人生のオーナーシップを持て」と言うのは、こちらのエゴです。だからまずは、人々の選択肢を狭めている「見えないハードル」を下げる必要があります。

スクーは「インターネット学習で人類を変革する」というビジョン、そして「世の中から卒業をなくす」というミッションを掲げています。これらに出会った時、私自身の考えにとても近いと感じました。当然、社会の歪みは経済や政治が絡む複雑な問題であり、学びがすべてを解決できるわけではないかも知れません。しかしこれまでの私自身の経験から、少なくとも「新しく何かを知る」という行為は確実にその人の世界を広げ、選択肢を増やすことに繋がると思います。

△コーポレートサイトより

「見えないハードル」にとらわれない生き方を、自分にも、世界にも

年齢や、国籍や性別といった生まれ持った属性、周囲の環境に影響を受けた自分自身の思い込みによって、「こんなことはできっこない」とか「こうしなければいけない」というように選択肢を狭めてしまうことは、誰にでも起こり得ます。

時にそうした先入観に従えば、深く考えずにすむ分、楽に生きられることもある。でもやはり、それによって生き辛さや苦しさを感じることの方が多いはずです。日本で生きる私たちにもそれは無関係ではなく、解消すべき社会の歪みはこの狭い国の中にもあります。スクーに入社して、それを改めて感じました。

だからこれからも、何歳からでも自分の意思で生き方を選択できるような、人生のオーナーシップを持てる人を増やすために仕事をしたい。そんな社会を作りたいと言えば格好良すぎますが、その一員になれたらと思います。

私は今スクーの事業企画ユニットで、法人事業戦略を考えるためのデータ分析や、新しい研修サービスの開発、アライアンスの交渉担当などをしています。終身雇用が崩壊しつつある今、企業研修の目的も従来の人材開発から、社員が自律的に学んだりキャリアオーナーシップを持つことへと変わってきています。「Schoo」にはビジネススキルだけでなく、人生を豊かにする学びに出会えるような、幅広いコンテンツが豊富に揃っています。企業で働く多くの人がSchooを通して自分でも知らなかった可能性に気づいたり、何か新しいことに挑戦したりする。そのきっかけになるようなサービスへとさらに進化させていきたいです。

そして私自身も、「見えないハードル」にとらわれずに生きていきたい。将来どんなライフステージに差し掛かっても、最終的に自分が納得をした意思決定ができる自分でありたいです。


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