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成長・変化するからもっと学びたいーー悩みも挑戦も視野を広げて次のステージへ。始動1年、企業内大学での学びとは【JR九州アカデミー編①】

人的資本経営の重要性が高まる昨今、企業が人材育成を強化し、従業員一人ひとりの長期的なキャリア形成やそこに繋がる学びを支援する動きが増えてきています。企業内大学もそのひとつ。九州旅客鉄道株式会社(JR九州)様では、「Schoo(スクー)」が提供する約8000本の学習コンテンツを活用し、個々人での学びと社員同士が学び合う場を創出するべく、2023年10月より「JR九州アカデミー」を開校しました。人材戦略で掲げる「個の力の最大化」の実現を目指しています。

今回は、JR九州アカデミーの中で学びを深めるお二人にインタビュー。同アカデミーに参加を決めた背景や、Schooの学びで得られた変化・効果など、率直な感想を伺いました。

*プロフィール*
金氣 綾子さん(JR九州 博多運転区 区長)
北陸出身。九州の大学へ進学して2000年に入社。運転士を経験したのち、列車の運行管理や列車を動かす計画の作成など運輸部門でキャリアを重ね、現在12職場目。多くの運転士が在籍する159名の職場をまとめるリーダーとして、勤務管理から社員のマネジメント、人材育成に従事している。

後田 紘一さん(JR九州 デジタル変革推進部)
九州出身。東北の大学に進学し、就職を機に九州へUターンして2008年入社。運転士を経て、列車の運行管理やダイヤ作成も経験。8年前に運行管理システム関係の企画業務に従事し、以降、システム関係のキャリアを経験。現在は社内の基幹システム・各種ツールの企画運用からJR九州グループ全体のDX戦略に基づく研修等の企画運営まで手掛けている。


授業を選べて読書より手軽!「学びをためらう理由」がSchooにはない

—— お二人は社会人になってから、どのような学びのご経験がありますか?

金氣さん:資格取得のために社内で研修を受けたり、会社の補助制度を活用して社外の教材で学んだりしたことはあります。でも、振り返ると思いつきで単発的に学びに取り組んではいましたが、何かが身に付くほど継続はできていませんでした。

後田さん:8年前、運輸系からシステム系の部署に移動した際に専門用語に戸惑い、上司の勧めで情報技術者等の資格取得に取り組みました。参考書を買って勉強して、資格も取得して言葉は覚えましたが、その内容が身に付いたかどうか…。

—— 以前から学びの必要性を感じていたのでしょうか?

金氣さん:私は部署内をまとめる立場なので、メンバーに対して必要な知識や社会情勢の話をする機会があるのですが、内容によっては私の知識や理解も不十分なのではないかという不安が以前よりありました。乗務員は職場を離れて単独で業務することが多く、数日会わないことも稀ではありません。そんな環境のなか、上司として命令ではなく、自発的に行動を促すコミュニケーションで職場づくりをしたいという思いがあったのです。

後田さん:入社して15年の間に多様な業務に携わり、ある程度社内で業務を行う上での知識や感覚は磨かれてきたかと思う一方で、社外に一歩踏み出して俯瞰して見た時に、いち社会人として自分はこれでいいのだろうか?といった疑問が湧いていました。自分を客観的に見る必要性も感じ、社外のビジネススクールにもチャレンジしていました。

—— JR九州アカデミーに参加しようと思ったきっかけを教えてください。

金氣さん:JR九州アカデミー開校を社内の案内文書で知った時、単純ですが「おもしろそう!」と思ってすぐに申し込みました。これだけ幅広いジャンルの膨大なコンテンツが、オンラインで手軽に学べるなんて本当に衝撃でした。

課題の解決に向けていろんな分野の情報を読書でまかなうには時間も足りないし、モチベーションもなかなか維持できません。学んだ知識やスキルを使う目的や必要性が目の前にあれば、学ぶきっかけにはなるものの、「先々役に立つかもしれない」「自分が成長できるから」というだけで行動に移すことは容易ではありませんでした。

そんななか、Schooではさまざまなジャンルの授業が自由に選べますし、オンラインの動画コンテンツなのでいつでも気軽に短時間で学びを得ることができる。社内制度として会社が提供してくれているので受講料を個人で負担する必要もなく、ありがたいです。

後田さん:JR九州アカデミーがスタートしたタイミングは、業務内容的にDX推進について考える必要性を感じている時期でした。社内事例だけではなく、もっと一般的な知識も得つつやれることを見つけたいと思っていたのです。DXとひと言で言ってもやるべきこと・考えるべきことは非常に多様なので、例えばツール導入の判断や社内コミュニケーションの際にも、事例一つひとつに関連する幅広い知識が求められます。このようなことを感じていたタイミングで、本を読むよりも、幅広くかつ手軽に知識を得られるという部分で、Schooの魅力を感じて参加を決めました。

苦手なテーマこそ仲間と一緒に。他者の視点を取り入れれば、世界の見え方が変わる

—— JR九州アカデミーの中で、金氣さんは「財務学科」、後田さんは「プレゼンテーション学科」を「みんなで学ぶ」コースで選択されています。それぞれ、その学科とコースを選んだ理由はなんだったのでしょうか?

金氣さん:「コミュニケーション学科」にも興味があったのですが、あえて不得意分野の「財務学科」を選びました。一人で学ぶと何を見ていいかわからないし、興味のあるものに偏ってしまうので、見るべき授業が指定されていて、複数人で一斉に同じ動画を視聴する形なら、苦手で敬遠しがちな授業も継続して受講できるかもと思ったからです。

後田さん:私は先にお話した通り、DX推進のための学びを得たいと考えていました。DX推進では社員の皆さんの行動変容を促していく必要があり、まずは伝わる・見てもらえるプレゼンテーションや資料の作成で使えるテクニックを手に入れることが良いのでは、という優先順位が自分の中にありました。自分の問題意識にぴったりな学科が選べて良かったです。

—— 1年間コースで学び、ご自身で感じている変化はありますか?

後田さん:資料の作り方が大きく変わりました。タイトルの付け方、配色、文字量や配置など細かく学べて、要領がわかってきたのです。それまで全く基本ができていなかったことも実感しました。

金氣さん:自分の弱点だった財務に対して、ちょっと面白さを感じ始めています。経営者がどのような視点で物事を考え、判断しているのかなど、少しずつわかるようになり自分の視座も上がったと感じています。視野が広がると、それまでとは違ったことに気づけるものですね。

私たちはどうしても内内の繋がりの中にいるので視野が狭まりがち。しかし、今回の取り組みを通じて視野が広がったように感じます。学びや知識を外に求めて違う視点を持つことが大事だと分かりました。

幅広い学びで得た自信が、私を支える。次の挑戦に向けて、新しい学びへまた一歩踏みだす

—— 個人での学習についてもお聞きします。受講履歴を拝見すると、「大人スキル」「コミュニケーション」「経済ニュース」「リベラルアーツ」など、お二人とも実に幅広いジャンルを視聴されています。どのように選んでいるのですか?

金氣さん:Schooを開くと最新の情報が並んでいて、あれもこれも入手したいという思いが働きます。気になるものはどんどん受講した結果、幅広いジャンルを満遍なく受講できたのかなと思います。

後田さん:社会課題などにも興味が湧いて「経済ニュース」はよく視聴していた記憶があります。また、私の実務に直結するDX推進については、外部環境の変化があるからこそDXが必要である、と説く必要があります。経済や国際情勢も把握しながら、様々な切り口をもって変化のニーズ、チャンスについて考えるのが大事だろうと思っています。Schooでいろいろと検索しながら、DXを起点にさらに他の分野への興味の範囲が広がっていくのを感じました。

—— そういった幅広い学びを積み重ねた結果、ご自身の業務や職場環境にどんな変化が生まれましたか?

金氣さん:まず自分自身が管理職という教え導く立場として、メンバーに話す内容に厚みが出た点が大きいです。学習する前は自分の今持っている知識で一人ひとりに適切なアドバイスができているか不安でコミュニケーションを取ることに及び腰な面もあったのですが、これまでの学びを通して「その人に合ったアドバイスが1つは出せそう!」という自信がつきました。この気持ちを支えているのはSchooでの学びです。

自分次第でいくらでも学べて、メンバーたちにも「身近にこんなにいいツールがあって、みんなも使えるよ」と勧められる状態が本当にうれしいですね。

△お仕事中、メンバーとコミュニケーションをとる金氣さん

後田さん:DX推進を促す取り組みのひとつに、月1回の社内デジタル勉強会があります。外部講師に最新のデジタル事情を話してもらって、質疑応答で私が入って掛け合いをするというスタイルが定着してきました。おかげさまで、ラジオ放送みたいでおもしろい、講師の方の話をうまく引き出していた、などと好評です。Schooでのコミュニケーションやデジタル系の学びが生かされていると感じます。

—— お二人のお気に入りやおすすめな授業があれば教えてください

金氣さん:リベラルアーツ分野の授業「徳川家康であるが質問はあるか?」が私の一押し授業です。「偉人」で検索して偶然見つけたのですが、あれは、私の人生を変えた1本かもしれません。現場の長として悩んだり落ち込んだりした時に、その動画で得た言葉が自分のモヤモヤをすっきり解消させてくれたんです。

今でも原点に戻りたいとき繰り返し視聴しています。本当に助けられていて、家康公にどうしても感謝の気持ちを伝えたくて名古屋城にまで足を運んだほどです。(笑)

後田さん:私は、実はスタートアップ関連の授業もよく受講しています。今、私たちは、社会インフラとしての鉄道運営を今までどおり継続するだけではダメで、より良いものに変えていくべきだという共通認識をもっています。そのひとつのアイデアとして、地元のスタートアップと一緒にチャレンジできることはないか、鉄道会社としてどんな関わり方ができるのだろうかという思いがあり、視聴しました。鉄道会社とスタートアップ、違いはたくさんありますが、お互いに刺激を与え合ってこれまでにない価値を社会に提供していく可能性は十分に秘めていると思います。ここで身につけた知識が、今後役立てばいいなと期待しています。

—— 最後に、これから挑戦したいことをお聞かせください。

後田さん:鉄道会社の運輸分野の業務を経験し、そこからIT分野にシフトしていった私は、それぞれの専業の方と比べたらどちらも中途半端かもしれません。でも、社内では両極にあるかのように言われている運輸現場とIT分野のどちらもある程度“土地鑑がある”ことが私の強みだとも考えます。お互いの状況を伝える「橋渡し役」を担うことが、自分の生きる道なのではないかと思い始めました。

特にIT分野は進歩が目まぐるしく、新しい情報やトレンドをキャッチアップしておかないと会話もなかなか大変です。自分のこれまでのキャリアを活かし、社内貢献するためにも、これからも学び続けていきたいと思います。

JR九州アカデミーにおいても、学科コミュニティの盛り上げ役として、Schooをもっと社内に浸透させていきたいですね。

金氣さん:1on1や2on1での私の言葉を、水をゴクゴクと飲むかのように受け入れてくれているメンバーたちがいます。現場で人材育成に携わる私が率先して学ぶことで、メンバーたちの成長も加速していくのではないかと思っています。

こんなに幅広く手軽に学べる最強のツールを手に入れたのですから、今や安心感しかありません。管理職の立場で悩みは尽きませんが、私の目指す職場が形になりつつあると感じているので、これからも楽しみながら学んでいきたいですね。


組織の未来のために、Schooを活用し学びを深めていらっしゃるお二人。その言葉からは、学ぶ楽しさと変わる喜びが存分に伝わってきました。お二人の熱量がJR九州アカデミーをさらに活性化させ、学びの楽しさが伝播していくことでしょう。

人材戦略「個の力の最大化」を掲げるJR九州様の人材育成に、スクーはこれからも誠心誠意伴走していきます。


■株式会社Schooについて

MISSION:世の中から卒業をなくす
VISION:インターネット学習で人類を変革する

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