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看護師からスタートアップの法務へ。異色のキャリアチェンジを叶えた「学びの心得」とは

一人ひとりが自律的にキャリアを築き、人生を豊かにしていく時代が到来しています。スクーのメンバーにも、学びによってキャリアの可能性を拓いてきた人が多くいます。

経営推進ユニットで法務を担当する局さんはスクーに入社する前、病院や美容クリニックで看護師としてキャリアを積んでいました。美容クリニックでマネジメントを経験した際に看護師業界の組織課題に直面したことが、キャリアチェンジのきっかけになったそうです。

法務の知識やスクーが提唱する「学び合う組織づくり」のナレッジを活かして、将来的には看護師業界の組織課題に取り組みたいという局さん。学びによってどんなふうに自身のキャリアを拓いてきたのか聞きました。

局 彩乃 - 経営推進ユニット 
2011年看護専門学校を卒業。赤十字病院での臨床経験を経て、大手美容クリニックで管理職を経験。個々の多様性を活かしたダイバーシティマネジメントを積極的に学び取り組んだ経験から、学ぶことで変革を起こす面白さに惹かれ、2022年4月にSchoo入社。スクーでは法務を担当しながら、看護師経験を活かして衛生管理者としての活動も行っている。


はじめは母の背中に憧れて看護師の道へ。マネジメント経験を経て、法務に転身!

━━ スクー入社前は看護師として働いていたそうですが、これまでの経歴について教えてください。

看護の専門学校を卒業した後、赤十字病院の手術室で5年、混合病棟で1年弱看護師として働きました。この道を志したのは、看護師として働く母を見て育ったことが大きいと思います。自分の適性を試すために看護科のある高校に進学したのですが、結果としてそれからずっと看護一筋のキャリアを歩むことになりました。

6年弱の看護経験を経て、ライフステージの変化に伴い大手美容クリニックに転職しました。以前から美容医療に興味があったのと、手術室で培った経験を活かすことができると思ったからです。入社して1年半ほど経った頃に人事異動があり、同僚からの推薦も受けて、急遽現場のマネジメントに携わることになりました。当時から後天性難聴の症状が出ていたこともあって自分に務まるか不安だったのですが、周りのメンバーに支えられながら、マネジメントという未知の仕事に必死に取り組みました。

この頃の経験を通して「圧倒的に質の高い成果を出す組織」を作る面白さを感じると同時に、レガシーな体質が残る看護組織こそ、特に中間管理職層以上のマネジメント能力を高める継続的な学びが新たな組織風土に必要だと痛感しました。そんな時にスクーに出会い、まずは私自身が学び続ける組織作りに携わり、組織課題を解決する力を身につけたいと思いました。看護業界とは遠く離れたスタートアップであるスクーに飛び込み、さらに未経験の法務という仕事に挑戦することになりました。

看護師たちのマネジメント役に挑戦。疲弊していた組織が「自ら学び、成果を出す組織」に生まれ変わった

━━ 美容クリニックでのマネジメント経験から、学びや組織作りの大切さを感じたのですね。当時のクリニックにはどんな課題があったのですか?

私が入社した美容クリニックでは、各院が追うべき指標として業績・顧客満足度・従業員満足度・安全管理・物販の5つを決められていて、それぞれが看護師としての業務に加えて5つの係に分かれて活動していました。

マネジメントを始めた当初、係活動の指標に対してメンバーの「何をどうしたらいいか分からない」という反応に加えて、看護以外の業務に対する意欲の低さが課題となっていました。看護師としての知識技術や係活動に通ずる個々の得意分野は十分にあるのですが、ビジネスパーソンとして求められる課題設定力や課題解決力が不足していたんです。求められる成果を出すためには、メンバーが看護以外のビジネススキルを学ぶ必要がありました。

とはいえ皆、通常の業務をこなすだけでも忙しく、学んでくださいと言ったところで難しいのは私もよく分かっていました。そのためまずは学ぶ時間を生み出すためのマネジメントが必要で、現場の声を吸い上げて一つひとつ問題を解決し、教育体制を整え、業務に必要なインプット時間を確保しました。加えて、メンバーの得意分野や仕事に対する価値観を深堀りし、すでにメンバーが持っている個性と相性のいい係活動をアサインしてマネジメントを実践しました。その結果、メンバーが自力で課題を解決できる組織に生まれ変わることができ、最終的に私たちの院は業績・顧客ロイヤリティ・従業員満足度などから多角的に評価される年間ベストクリニック賞(2020年 1位/107院中)を受賞することができました。

私自身も経験してきたことですが、看護師たちは日々人の命を預かるプレッシャーの中で働き、かつ人手不足で始業前後の残業が常態化しています。学ばなければと思っても、日々に忙殺され、その時間がなかなか取れないのが現状です。その中で組織力を高めるには、管理職の意識改革と業務時間内に課題を解決できるマネジメントが必要です。これからは看護の専門知識だけでなくマネジメントスキルも重視し、キャリアの初期から研修を行う必要があるのではないかなと思います。

どんな仕事もまず自分なりの仮説を立ててみる。仕事の質を高めるのは、1日15分のインプット

━━ マネジメントや法務など未経験のことにチャレンジするのは簡単なことではないと思いますが、どんなふうにして学んできましたか?

どんなに慣れた仕事でも「分からないこと」には出くわすものです。そういう時、私はまず書籍やインターネットでリサーチします。そして「こうやって進めたらいいんじゃないか。こうやったら問題解決できるんじゃないか」という仮説を自分なりに立ててみて、それを持って先輩にレビューをいただいたり、現場のメンバーに意見を聞いて修正してから、実践してきました。

初めてマネジメントに挑戦した時も、法務に転身した時も、基本スタンスは同じです。クリニックにいた時は、マネジメントや組織作りに関する単語をひたすらインターネットで検索しました。初めて経験する法務になってからは、まず基本知識を書籍から学び、正しく身についたことの証明のためにビジネス法務検定2級を取得。とはいえ、実務で対処すべき個別の案件について書籍には答えがありませんから、自分の持ち得る知識を総動員して仮説を立て、現場でトライアンドエラーを繰り返して失敗から学び続けることで、自分の身に落とし込んでいきました。

━━ その他、社会人になってから心がけていることや、習慣にしている学び方はありますか?

しばらく前に始めたのですが、業務時間のうち15分はビジネスパーソンとしてのポータブルスキルを学ぶ時間、15分は法務に関する最新動向をまとめサイトなどから得る時間、と決めています。1回あたりはたった15分でも、1週間毎日やれば1時間以上の蓄積になります。インプットの時間を意識して確保することで、業務においての判断スピードが速くなったり、アウトプットの質も向上しました。無理なく続けるためにも、1日15分と決めるのがポイントですね。

法務としてできることから、看護師たちが働きやすい組織作りに携わりたい。

━━ 最後にスクーでやり遂げたいこと、この先のキャリアで目指したいことを教えてください。

スクーで法務に携わることは私にとって未知への挑戦でしたが、採用に関する契約やHR事業の規約の作成といった業務から労務的な観点も学ぶことができ、かつビジネスの進め方やその中で起こる事象を広く見渡せるようになったことは、ビジネスパーソンとして大きなプラスになりました。

当面の目標は、営業部門やコンテンツ部門との契約手続きをスムーズにして、ビジネスのスピードを向上させることです。基本的に契約は案件ごとに異なるため、個々に判断が必要な場面はどうしてもあるのですが、法務的な見通しや知識をナレッジとしてまとめて現場に提示することで、現場の業務が円滑に進むようにしたいです。法務としてまだまだ経験を積みながら、自分のビジョン達成に向けて労務領域にも詳しくなりたいので、これからも学び続けていきたいですね。

また、将来的には看護師が働きやすい組織作りに貢献したいと考えています。私が前職で経験したように、看護師の組織に「学び」の文化をインストールするためには、まずは土台となる現場の労働環境を改善する必要があります。そのために私ができることは、医療業界に近いところにシフトし、管理側の観点から現場のマネジメント層と一緒になって、看護師の就労環境を改善していくことだと思います。理想までの道のりは果てしないなと思いつつ、切磋琢磨した大切な看護師仲間のためにも、ゴールに向かって今できる小さなことから進めていきたいです。


■株式会社Schoo

MISSION:世の中から卒業をなくす
VISION:インターネット学習で人類を変革する

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