学びを武器に何度でもキャリアを広げる。「働くをもっと豊かに」を目指して、奄美から始める挑戦【Schoo受講生の学びストーリー】
新しい仕事やポジションに就いた時。これまでとは違うスキルが必要になった時。キャリアチェンジで新しい知識やスキルを身に付けたい時…。転職やキャリアアップ、起業とさまざまな可能性が広がる現代のビジネスパーソンにとって、学びはもはや切り離せないものです。
今回お話を伺った平城修吾さんは、鹿児島県の離島・奄美大島のご出身。現在は故郷の奄美大島龍郷町で、健康経営支援やキャリアコンサルティング、心理カウンセリング等を請け負う『Mellow Amami 合同会社』を運営されています。
「島のために」そして「子どものために社会を変えたい」という強い思いを持つ平城さん。キャリアの変遷と学びの重要性、これからの目標などについてお話を聞きました。
医療事務でキャリアをスタート。働きながら夜間学校で学び、作業療法士にキャリアチェンジ
—— まずはこれまでのご経歴と、現在のお仕事について教えてください。
高校卒業後に奄美大島を出て、鹿児島の専門学校で医療事務を学んでそのまま市内の病院に就職しました。医療事務の中でも特に私が担当していた仕事は、バックヤードでずっとパソコンに向き合っている業務でした。そんななか、同じ病院内でリハビリテーションに従事する職員の姿を見て、人の心と体の状態を改善させる前向きな仕事であることに魅力を感じ、作業療法士になりたいと思い始めました。そして働きながら4年間夜間学校に通い、作業療法士の資格を取得しました。
その後は27歳で奄美に戻り、作業療法士として精神科で6年働きました。その間、時間に余裕ができたこともあり、学びを深めるために通信制の大学院に入学し、働きながら2年で卒業。その後、身体障害分野で2年働きました。
実は、大学院に入る少し前に個人事業主としての仕事も始めました。オンライン研修支援やカウンセリングを行う「奄美こころサポートオフィス」を経て、2023年には「Mellow Amami合同会社」を立ち上げ、企業向けに健康経営の支援事業もしています。
—— 病院でのキャリアを経て起業されたのは、どのような背景からですか?
初めから起業しようと思って準備していたわけではありません。奄美にUターンで戻ってきた当時、鹿児島市内で働いていた時に受けていたような医療分野の研修会が全くなかったのですが、体系立った学びの機会の少ない離島こそ研修が必要だと私自身は考えていました。新しいことを始めるにあたって、さまざまな反対意見もありましたが、必要性を感じていたからこそ、鹿児島県作業療法士協会の奄美地区代表(代議員)を務めながら、自らオンライン研修を提供する事業をはじめることにしました。
当時コロナ前で、オンラインでの学びが今ほど一般化していなかったこともあり、その事業が先進的な取り組みとして全国から注目されることになりました。学会で発表したり、オンラインやハイブリッド研修のやり方等をYouTubeで発信すると、講師業やアドバイザーとしての需要と収入が生まれたため、病院に勤務しながら個人事業主になりました。
「島のせいで」が「島のおかげで」に変化して、一皮むけた
—— 夜間学校や大学院にも通われたとのことですが、社会人になってからどのように学びに取り組んできましたか?
奄美の病院で働きはじめた頃は、正直遊び中心でした。もちろん仕事はちゃんとやっていましたが、勤務時間以外はサーフィンに没頭していて。ある時、一人しかいない職場の先輩がまもなく異動することを知り、「頼れる人がいなくなる、これはマズいぞ」と思って、自分で学び始めたんです。まずは本を読んで学ぼうと、専門書を何冊も買って、とにかく読みまくりました。
本の知識だけでは足りないので、東京での学会やセミナー等にも積極的に参加しました。わざわざ奄美から来たと知ると、皆さん興味をもってかわいがってくれました。懇親会等にも必ず参加したので、そこで人とのつながりや仲間が増えました。
自分にとって、学びは「実践できないと意味がないもの」。病院時代はより良い作業療法を患者さんに提供するために。事業を始めてからは、どれだけビジネスに反映できるかが大事だと思って学んでいます。
—— 自分で学んだりキャリアを作っていく上で、離島に住んでいることを不利に感じたことはありますか?
学びに関しては、離島は不利だとずっと思っていました。だから東京や大阪まで学びに行ったりもしていて。そうしたら、現地で「すごいね、えらいね!」と、すごく褒めてもらえて、さらに学ぶ意欲が増しました。
僕のように自分から学んだりしていると、地元では異質に捉えられがちです。島に戻ってすぐの頃も、「どうして学ぶことで変わっていると思われるのか?」と疑問や不満に思うことが多くて…。
ただ、オンライン研修の取り組みが全国的にクローズアップされたことで、社会人になって初めて周りから認められた実感を得ることができました。
辛いことも数多くあるなかで、使命感をもって実現できたのは、いろんなことが足りていない奄美だからこそだと今は思います。奄美のおかげで自分はいろんな人に知ってもらえて、キャリアが広がったなと。
「島のせい」というネガティブマインドが、「島のおかげで」とポジティブに変化したことが、今の自分にとって大きな転機の一つでした。今後、事業をうまく成長させられたらきっと島のためになると思うので、もっと島を良くするためにも学び続けています。
△平城さんが運営する「Mellow Amami合同会社」の取り組みの一例
「まずはやってみて、困ったところをSchooで学ぶ」が自分流
—— 「Schoo」を利用するようになったきっかけを教えてください。
奄美市が起業志望者を支援する「あまみ創業塾」について調べるなかで、市が提携するSchooについて初めて知りました。市民は無料で登録できるし、ストック型でいつでも観ることができる新しい仕組みで「これはいいな!」とすぐに思いました。今後独立したことで必要になる営業というスキルについても学べるのではないかという期待感もありました。
—— 普段、Schooはどのように受講していますか?
仕事の現場で困った体験をしたときに使います。例えば、医療職しか経験のなかった私は営業なんてやったことがなく、アポ入れのやり方もクロージングという言葉も知りませんでした。何も知らないまま、お客様に突撃したところで何もつかめず撃沈という感じで(苦笑)。
やっぱりちゃんと勉強しなきゃいけないなと思ったのですが、確かな情報じゃないと信用ができない性格なので、SNSの情報やネット検索で知識をつけていくのは抵抗があり…。かといって、いきなり高い教材を買うのもちょっとなぁ、というタイミングでSchooを思い出して使い始めました。
—— これまで視聴した中で、特に役に立ったと感じる授業はありますか?
私は仕事柄ファシリテーション役にまわることも多いので、「アベプラアナウンサーの場作りの秘訣」は大変役に立ちました。あとは、営業に関するものや、心理学系の授業でしょうか。公認心理師なので精神の病を抱えている人への対処方法はわかるのですが、ビジネスの場面でどうアプローチしたらいいかが全然わかっていなかったので、非常に学びになりました。
「働くをもっと豊かに」ビジョン実現の手段として学び続けたい
—— 最後に、平城さんのこれからの目標を教えてください。
私たちの人生において、働く時間ってすごく長いですよね。人口減少時代を迎えて、一生のうちの働く時間は今後さらに伸びていくかもしれません。
どうせ働くなら辛いことを我慢するのではなくて、もっと豊かな働き方ができる社会をつくりたい。自分の子どもが「働くことは楽しいこと」「社会に出れば仕事という形で自分のやりたいことを実現できるんだ」と、希望を感じられるような社会を作ることが目標です。
働くことに対する価値観を変える。私はそれを、地元・奄美から叶えていきたいと考えています。
その手段として、学びは必要不可欠です。Schooで視聴する授業のテーマも、事業フェーズが変わるにつれて、ブランディングや事業戦略から営業戦略、さらには伝え方やマーケティング、マネジメントというように変わっていくでしょう。
学びを止めたら終わり。学びとは切っても切り離せない人生ですから、これからもSchooで楽しく学ばせてもらうつもりです。
平城さんは、離島のデメリットをポジティブにとらえてご自身の事業を広げてこられました。アクションしてみて足りない部分をつど学びで補う、という自分なりの学び方を確立しておられることも、平城さんの強みだと思います。
「働くをもっと豊かに」というビジョン実現に向けて挑み続ける限り、平城さんの学びは続きます。その歩みを、これからもSchooが応援できたら嬉しいです。
<参考記事>
▼奄美大島のユーザーの「学びストーリー」
■株式会社Schooについて
MISSION:世の中から卒業をなくす
VISION:インターネット学習で人類を変革する