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「文化をつくる」にこだわりたい━━世界初の検索広告に携わった経験から挑む、学びが循環する社会の実現|井上真吾さん

スクーでは、これまでさまざまな場所でキャリアを積んできたメンバーが多く活躍しています。 

プラットフォーム事業部門責任者の井上真吾さんは、ポータルサイトの広告事業やシェアリングエコノミーなど、多種多様な事業開発、事業推進、事業戦略に携わってきました。上場企業のCOO、CSOを務めたのち、一転して未経験だった社会人教育業界に飛び込みます。

「世の中にまだない新しい文化をつくる」ために、井上さんがチャレンジしたいこととは。これまでのキャリアで培った強みや、仕事に取り組む上で大事にしている価値観、スクーで実現したいことを聞きました。

井上真吾 - プラットフォーム事業部門責任者
2008年、ヤフー(株)入社。ポータルサイトの広告事業に約10年間従事し、2013年から事業開発の責任者として広告事業領域の拡大に貢献。2016年からはディスプレイ広告の事業責任者として事業戦略・事業企画・事業運営を統括。2018年9月、(株)スペースマーケット入社。2019年マザーズ上場、2020年よりCOOに就任。2022年、CSO。2023年2月、(株)Schoo入社。2023年4月よりプラットフォーム事業部門 事業責任者。


経営サイドから新規事業部門へ転身。ワクワクを求める心に従って、スクーに入社

━━ まずはこれまでのキャリアについて教えてください。

システムコンサルタントを経てインターネットビジネスに興味を持ち、ヤフー株式会社に入社して約10年勤めました。特に広告関係の事業提携を手掛け、最後の数年は海外の企業を中心としたパートナーシップ連携、M&Aなどを担当しました。

その後は、レンタルスペース事業を展開している株式会社スペースマーケットに約5年在籍。上場前は、貸す側の空きスペースを持つユーザーを増やしながら出資いただいた事業会社との提携案の検討などを担当し、上場後はCOO、最後の1年はCSOに就きました。

2023年2月からスクーに入社し、4月からプラットフォーム事業部門の事業責任者を務めています。現在は学びとキャリアの循環型プラットフォームを実現するため、新規サービスの提供準備や、高等教育機関向けのDXサービス「Scho Swing」など既存事業のアップデートを行っています。

━━ 経営サイドを離れ、新たな業界で新規事業の立ち上げはかなり大胆なキャリアチェンジですが、なぜチャレンジしようと思ったのですか?

教育に興味を持っていたのも理由ですが、実は自分でも不思議に思っています(笑)。エージェントから声をかけられたときは、会社がコロナ禍を脱して成長軌道に乗ったタイミング。転職しようとは考えていませんでしたから。

一方で今振り返ってみると、確かに心のどこかに物足りなさも抱えていました。新しい文化、新しい価値をつくっていくあのワクワク感をもう一度味わいたい。そう思って、もう一度、1から事業サイドでチャレンジしようと決めました。

検索広告がもたらした世界の変化を目の当たりに。自分も文化をつくりたくなった

━━ なぜ教育業界に飛び込もうと思ったのですか?

僕は「当たり前ではなかったものを、当たり前の文化にしていく」ことに、強く興味を惹かれるんです。その「当たり前にしたい文化」が困難な社会課題と直結していると、より挑んでみたくなります。

教育、特に社会人教育においては、社会人になったら学ぶ機会がなかなかない。大人が学ばないことが悪い意味で「当たり前」になっていますよね。これがもし、学び続けチャレンジし続けることが「当たり前」の文化になったら、「勉強する社会人ってかっこいいよね」と誰もが思うはず。

大人になっても学び続けることを「当たり前」にして、世の中に変化・変革をもたらすのが僕の目標です。

━━「文化をつくりたい」と考えるようになったきっかけはありますか?

ヤフー時代の経験が影響しています。当時僕が所属していた部署は、オーバーチュア株式会社という、検索連動型広告を世界で初めて生み出した会社がベースになっていました。

検索広告が誕生する以前は、広告を打つ手段は限られていました。テレビや新聞広告を出そうと思うと何百〜何千万円もかかる。看板広告を出したくても当てがない。広告を出すにも、お金やツテが必要な時代でした。

そんな中オーバーチュアは、ワンクリック9円から手軽に出せる、革新的な広告の仕組みを作ったのです。しかも検索したキーワードに連動して広告を表示するため、ユーザーにダイレクトに響きやすく即効性が高い。検索広告が生まれる前と後では、インターネットビジネスの立ち上げ方がまるっきり変化しました。

今や当たり前となった文化の醸成に携われたことは、僕の誇りであり、文化をつくりたいと思うようになったきっかけです。

━━ その後はベンチャー企業へ転職されましたね。ここでも「文化をつくる」ことを意識されていたのですか?

はい、そうです。次はベンチャー企業で新しい文化をつくりたいと考えていたときに、シェアリングエコノミーという概念に出逢いました。空き時間に配達を手伝うだけでお金をもらえたり、空いている部屋や家を貸すことができたり…。その新たなビジネスの仕組みにすっかり心を動かされてしまいました。

━━ 昔から、新しいものを生み出すことに興味があったのですか?

僕自身は0から1をつくり出すタイプではなく、出来上がりつつあるプロダクトがどんなもので、どうして世の中に必要なのか、わかりやすく紐解いていくのが得意のようです。そう気づいたのは、社会人になってからですね。

検索広告も仕組み自体は1990年代後半に誕生していますが、僕は世の中に検索広告というものが一般化していく時代と過程に関わっていたわけです。関わるうちに、だんだんと現状に至るまでの経緯が気になり始めて。どうして検索エンジンを作ろうと思ったのだろう、このビジネスをグロースするために何をしたのだろう…。名前も知らない過去の人々のロジックを解明していくうちに、文化をつくる再現性を自分に求めるようになったのかなと思います。

大人の学びを「当たり前」にして、挑戦したい人を応援できる社会を実現したい

━━ 井上さんが現在スクーでミッションとしている「循環型プラットフォーム」とは、どんな構想ですか?

現在スクーでは、社会人向けオンライン学習サービス「Schoo」を通して学習コンテンツと環境を提供しており、また大学などの高等教育機関向けに「Schoo Swing」という学習管理プラットフォームも手掛けています。

私たちが目指す「循環型プラットフォーム」とは、Schoo Swingで学んだ学生たちが、社会人になってSchooでリスキリングしてネクストキャリアに挑戦し、転職した先でもSchooで学び続ける…といった具合に、Schooを起点とした学びの循環によって人々の可能性がひらかれていくことです。

その仕組みを実現するために、さらに学びを深めてスキルを習得する、あるいは次のキャリアへつなげる「学びの出口」となるサービスを展開予定です。具体的には、学びとキャリアを総合的に相談・アドバイスできるサービスや、自社運営でのスキル習得・キャリア形成プログラムの実施、個人に寄り添ったキャリア紹介といった取り組みを検討しています。

━━ 大人が学ぶ文化を定着させることによって、社会にどのような影響を与えることができるのでしょうか?

僕は機会の不平等について、解決すべき社会課題だと思っているんです。事実として、生まれ育った環境により、チャレンジしやすい人とやりづらい人、あるいはチャレンジマインドを持ちやすい人と持ちづらい人がいますよね。

チャレンジにはハードルが付きものですが、そのハードルを超えるための知識や経験を、スクーの学習で少しでも担保したい。「わからないから何もしない」ではなく、「やってみたら意外とできるかも」というマインドになるだけで、その後のキャリアは大きく変わるはずです。

チャレンジしたい人を応援できるような、可能性が広がる社会にしたい。スクーの「世の中から卒業をなくす」というミッションは、まさに社会が抱える課題を解決し、「学び続ける」という文化をつくることにつながると思います。

「自分との約束」を守り続けて、嘘のない誠実な対応を心がけたい

━━ 井上さんが、仕事をする上で心がけていることを教えてください。

かつて「ヤフーアカデミア」という企業内大学のプログラムに参加した際、「あなたは、どうヤフーの未来をつくるのか」「そのため、何を『自分との約束』とするか」という問いを与えられて、3日間ひたすら考える合宿を行いました。

僕が悩んで絞り出した約束は「嘘をつかない、間違っていたら謝る」というもの。当時、海外企業とのパートナーシップ連携で、付き合いのあった海外の担当者の多くが自分たちの状況や要望を隠さず話す、誠実な人たちだったんですよね。

そうした方々から学んだ誠実さとフェア精神が僕のバリューであり、スクーに入社した今でも約束は守り続けています。僕のど真ん中にある、変わらないポリシーになりました。

あとはメンバーから「すみません」と声をかけられたら、必ず笑顔で返すように意識しています。そもそもスクーにも、できるだけリアクションをする文化があるので、肌に合っているなと感じます。

━━ 最後に、プラットフォーム事業部の責任者として、今後どんなことに挑戦したいですか?

まだ立ち上がっている途中の組織ですから、どうしても成果を出さなきゃいけないと焦ってしまいがちですが、まずはしっかり文化をつくり続けることを大事にしようと思っています。どんな形でもよいので、世の中に新しい文化をもたらす”何か”を持つ起業家やベンチャーを応援したいですね。

また、個人に提供する学びとキャリアの循環モデルは出来上がりつつありますが、会社の中でのリスキリングやキャリア形成、人材開発には画一的なものがありません。どの会社にも応用できる仕組みを実現できたら、それもまた新たな文化をつくることにつながるのかなと思います。


■株式会社Schoo

MISSION:世の中から卒業をなくす
VISION:インターネット学習で人類を変革する

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