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「限りある時間の中で仕事も育児もめいっぱいやる」スクーで働きながら子育てに奮闘する男性社員のリアルとは

共働きの家庭が全世帯の7割を超える一方で、家事育児の分担が女性に偏りがちな日本。仕事と家庭の両立のために、男性の育児参加が、社会の大きなテーマになっています。

政府も男性育児休業の取得率(2022年度で17.13%)を、2030年に女性並みの85%に引き上げる目標を掲げていますが、男性の育児休暇取得率は右肩あがりに上昇している一方で、現場レベルではまだまだ理解されないことがあるのも事実。

そこで今回は、立場も職種も家庭環境もさまざまながら、子育てに奮闘する男性社員3名が集合。「仕事と育児」について本音で語り合ってもらいました。

*プロフィール(写真右から)
古瀬 康介 - 取締役執行役員 COO
2000年日本電気株式会社に入社。ポータルメディアの立ち上げや戦略・企画・運営を経験。2007年株式会社リクルートに中途入社。R25のWeb/モバイル事業の戦略・企画・開発を経験。2010年に同社住宅セクションにて、不動産ポータル「SUUMO」の戦略・企画・集客・ブランド・事業開発など、多岐にわたる業務を担当。分社化後、2017年株式会社リクルート住まいカンパニーの役員に就任し、ネット部門の責任者として従事。2018年4月当社入社。2018年12月取締役に就任。

山田 翔太 - サービス開発ユニット マネージャー
大学院で画像処理の研究をする中でプログラミングについて学んだ後、2015年にキヤノン株式会社に新卒で入社し、ソフトウェア全般の基礎を幅広く学ぶ。その後、ベンチャー企業へ転職し、サービス開発の上流から下流まで全ての工程を経験しWEBエンジニアリングに関する理解を深め、新規サービスの立ち上げなども行う。2021年5月に株式会社Schooに入社し、同時期に福岡県に転居。現在は開発ユニットのビジネスプランチームに所属し、法人事業のプロダクト開発を主に担当している。

大澤 直哉 - 企画制作ユニット 企画第2チーム リーダー
「動画✖️教育の力で人々が意識だけでなく、行動を変えるきっかけを提供したい」思いで2021年、Schooに入社。コンテンツ部門企画制作ユニットにて授業動画ディレクターとチームリーダーを担当。近年は配信授業だけでなく、法人会員様向けの学びの動機付け動画の制作にも従事し、動画学習体験の多角的な価値提供に挑戦中。


会議に子どもが登場しても当たり前の会社

━━ まずはみなさんの業務内容と育児での役割を教えてください。

大澤:コンテンツ部門のディレクターでチームリーダーをしています。スタジオでの収録業務など以外はリモートワークです。昨年の10月に第一子となる長男が生まれました。日中の育児は妻に任せていますが、仕事が終わった後は、ご飯の支度と片付け、水回りの掃除を担当しています。

山田:開発部門 サービス開発ユニットのマネージャーです。子どもは1歳11カ月の男の子です。フルリモートワーク&フレックスタイムなので、朝は朝食作りや洗濯をして、10時くらいから業務を始めます。日中は奥さんに子どもを任せて、18時から2時間ほどは僕も子どもをみています。その後、妻が子どもを寝かしつけに行ったタイミングでまた仕事をするというのが基本的なスタイルですね。

古瀬:僕は取締役COOとして会社業務の執行全般の責任者をしています。うちは共働きでお互いリモートワーク中心です。子どもは3人いて、16歳と11歳の女の子と4歳の男の子。僕は主に朝の育児担当なので、子どもを起こしてご飯を食べさせたり保育園に送ったりしています。

━━ スクーでは育児をされている男性の割合が高い印象ですが、社内の雰囲気はいかがですか?

古瀬:時代の変化もあると思いますが、男性が育児をすることは社内では普通の感覚です。なので、リモート会議中に子どもが入ってしまってもみんな快く受け入れてくれますね。

山田:社内ミーティングはもうそれが普通の光景ですよね。もちろん申し訳ないという気持ちはありますが、みんなが当たり前に受け入れてくれるのでそこまで気を使わないで済んでいます。でもその感覚に慣れすぎて、社外の方と仕事をするときに「スイッチを切り替えないと!」と思うことがありますね。

古瀬:社外の方との仕事があって、自分がどうしても子どもをみないといけない時は、先に事情を説明してご理解いただいていますね。社内だったらわざわざ言わなくても、「出ちゃった、ごめんね」くらいの感じで済むのですが(笑)。

大澤:とはいえ、最近は社外の方にも理解していただけることが増えていると感じますよ。子どもが熱を出して自分がみていると事情を説明すると、「こんなことやってる場合じゃないよ」と言っていただいたことが何度かありました。

「僕は育児をやってます!」とは思わない

━━ 育児休業は取得されましたか?

山田:僕は、子育てに寛容な職場の雰囲気と、勤務時間を自分で調整できることから、育児休暇を取らなくても子どもに関われる環境が作れると思い取得しませんでした。

大澤:僕は妻の希望もあって1カ月間取りました。育児休業を取ったおかげで子どもとの時間が増え、その時しかない瞬間を家族で一緒に過ごせたことがうれしかったですし、妻からもすごく感謝されました。育休を取って本当によかったですね。

古瀬:2人目が生まれたときには一週間くらい休みました。あとは育休ではないですが、2人目妊娠中は妻のつわりがひどかったので、時短勤務にしてもらって僕が上の子のお世話をしていましたね。

━━ 古瀬さんの上のお子さん(16歳)が生まれた頃は、男性の育児はまだめずらしい時代だったと思うのですが、その頃と今とで気持ちに変化はありますか?

古瀬:もちろん、あります。2人目が生まれてもしばらくは、どうしても仕事を優先していました。妻は時短勤務だからもうちょっとみてくれるだろうと、勝手に仕事と育児の重さを決めてしまっていたのです。

ですが、育児にどれくらい時間を取るかは仕事と関係なく、僕も妻も平等であるべきだ、「チーム」として取り組むべきだという考えにだんだんと変わってきて、今は率先して動かなくてはいけないなと思っています。ただ、「僕は育児をやっています!」とは言えないし言ってはいけないと思っています。やっぱり、妻の方の負担が多いですからね。妻に比べたら、僕はまだまだだなと。

大澤:分かります。SNSで「イクメン」という言葉を使うと妻が怒るという声を聞きました。確かに、母親は育児をして当たり前なのに、父親が育児をしたときだけもてはやされるのは違いますよね。それに、僕はできていると思っていても妻が求めるレベルには達していないと思うので。

山田:僕も同じです。仕事をしている・していないに関係なく、シンプルに子どもに関わる割合でみると僕と妻では子どもに割いてる時間が全然違う。だから自分が育児を100%できているとは思っていないし、仕事をしているから育児ができないというのは言い訳にならないと思っています。

大切な家族との時間をつくるために仕事の効率を最大限UP

━━ 子どもが生まれてから、仕事への向き合い方は変わりましたか?

山田:もともと僕は家族という主軸を守るために、どう仕事をするかという考え方でした。子どもが生まれたことでこの主軸がさらに太くなり、それに対して仕事もより太く頑張りたいと意識が変わったことで、仕事の質が上がった実感があります。

古瀬:まじめな話になるのですが、僕は1人目の子どもが生まれた時に、人には生と死があり、時間は有限であることを改めて感じました。いつ何が起きるかわからない人生の中で、健康で穏やかな日々を送れていることはとても幸せなことで、感謝するべきことなんだなぁと。

その結果、家族とこの有限である時間をどう一緒に過ごすのか、社会で何を成し遂げたいのか、何に精神を捧げるべきなのかと、時間の使い方について深く考えるようになりました。

大澤:すごく分かります。僕は人生においても仕事においても張りができました。これまで、企画の仕事はそれに向き合う時間が多ければ多いほど仕事に還元できるし、それがお客様にとってもいいことだと思っていました。

でもまさに時間は有限ですし、他のことにも時間を使いたいので、タイムマネジメントを意識するようになりましたね。

━━ 子どもを育てることは自分だけで完結できる問題ではないので、時間の使い方が大きく変わりますよね。

山田:僕はプライベートを大事にしたいので、基本的に夜は仕事に時間を取られたくないと思っていました。ですが、子どもができてからは子どもに関わる時間をつくるためなら夜に仕事してもいいと思えるようになりましたね。

古瀬:家族の時間を確保するために、いかに効率的に仕事をするかですよね。昔からやっていたのですが、作業時間をはかって、この質や量なら次はこのくらいでやろうと時間を圧縮したり、便利な作業ツールを活用したり、業務改善や効率改善は常に考えています。

職業柄、イレギュラー業務の対応もあるので、そのために通常業務に余裕を持たせておきたいですし、業務もどれをどこまで自分がやるべきか取捨選択しながら進めています。その分、毎分毎分の濃度はとても濃い自信があります。感覚的には、子どもが生まれる前の倍くらいの密度で動いているなと。

大澤:仕事の効率化はもちろんですが、育児の効率化も考えています。前に助産師の先生にスクーで授業をしてもらったときに、「育児の効率化にはデジタル活用を」とおっしゃっていて、学びがありました。家電製品を新調して、デジタルの力で家事の時間を短縮しています。

仕事と育児の両立は、周りの理解や協力があってこそ

━━ ここまでのお話で、みなさんがポジティブに育児に携わっていることが伝わってきました。では、子育てと仕事の両立で困ったことはありましたか?

山田:何か緊急事態が起きた時は子どもが絶対優先と決めているので、今のところ困ることはないですね。かといって仕事を怠るということではなく、その分、普段から何か起きても困らないように組み立てながら作業しています。

古瀬:僕は逆に仕事と育児のどっちかを必ず優先するというのが難しくて。その時々の状況によって何を優先するべきか明確な答えがないので、葛藤し続けることに苦労していますね。どこで区切りを付けるかは、自分の感覚や妻の反応を判断材料にしながら毎回チューニングしています。

大澤:これまで、納期が迫っている時期に子どもが熱を出してしまうことが何回かありました。その時は自分だけで判断できないので、会社や妻に相談し、協力してもらえる方にお願いをして乗り越えました。

古瀬:病気の時は本当に苦しいですよね…。僕は子どもが3人いるので、1人が病気に感染するとみんな順番にかかっちゃう。自分もかかる可能性が高いですし。一週間ごとに誰かがかかるから、1カ月家から出られないこともありました(苦笑)。そういう時も、事情を説明したら理解してもらえる社内環境なので、助かっていますね。

━━ 古瀬さんは取締役COOという立場で自己開示することで、他のメンバーも自分の事情を言いやすい環境をつくっていると思うのですが、それは意図的にされているのでしょうか?

古瀬:意図的でもありますね。みんなが見れるカレンダーに、授業参観で途中抜けるとか、お迎え当番とか具体的な内容を書いて、それを見た他のメンバーが、それぞれの事情で仕事を調整して問題ないんだと思ってもらえたらいいなと。

山田:COO自ら行動で示してくださるのはすごくうれしいしありがたいです。僕も、育児の予定をスケジュールに入れやすくなりました。

育児で得た経験や学びを成長の糧に

━━ スクーでは男性の育児をサポートする体制が、比較的できていると思いますが、社会全体を見るとまだまだ課題は山積みです。最後に、育児を担うみなさんが実践の中で得た課題解決のためのアドバイスをお聞かせください。

山田:不自由を感じているのに、「ルールだから仕方ない」「これはこういうものだから当たり前」と、固定概念にとらわれていたら何も変わりません。組織が大きいほど変えるのは難しいけど、「こうするべきだ」と思ったならまず発言して、一人ひとりが少しでも変えていく努力をしていくことが大切かなと思います。

大澤:僕自身、子どもが生まれる前は「育児をすることで仕事や時間が犠牲になってこれまで積み上げてきたものが崩れてしまうかも」という恐怖がありました。でも成長って連続的なものだけでなく非連続的な成長もあるなと。

今は育児にベクトルが傾いていても、今まで積み上げたものは0にはならないし、将来的にまた積み上げて成長していけばいいと思えるようになったらとても気持ちが楽になったんです。今後も出世やキャリアアップをあきらめる必要はないということを、スクーとして実践して示していくしかないですね。

古瀬:子育ても仕事も、大変なことがたくさんあります。大変なことの方が多いと思ってしまうくらい。でも、その大変さの中にも面白さがあります。不確実で答えがないからこそ、発見や成長がある。

困難の中にある小さな変化を見逃さず、それを乗り越えると新しい景色が見えてきます。それが会社や家族などの周囲の人にも伝わり、周囲の人をも明るくしていけるのかなと思っています。私もまだまだできていないですが、完璧を目指すのではなく、懐深く、日々の出来事を楽しむメンタリティを持ちたいものですよね。


■株式会社Schoo

MISSION:世の中から卒業をなくす
VISION:インターネット学習で人類を変革する

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